DVD 『セブン・シスターズ』 鑑賞/雑感

2018年03月20日 00:06

ジャンルは、よくある人工過多問題を扱った "ディストピアSF"。古くは70年代の「赤ちゃんよ永遠に」や、90年代の「フォートレス」等、人口抑制のため子供を産むことを禁じられた、または制御された未来社会を描く作品、『セブン・シスターズ』(原題:What Happened to Monday?)。

‥本作では、世界規模の人口増加と食糧不足で、遺伝子組み換え作物が増産され、その影響で多生児の出生率が急増、一家族につき子供1人という法律が施行され、二人目以降は地球資源回復まで冷凍保存される、という設定で、その世界で生まれた七つ子の姉妹の物語になる、

それぞれ月曜から日曜と名付けられた姉妹をノオミ・ラパスが、一人七役で熱演、彼女たちを秘密裏に育てる祖父役にウィレム・デフォーがキャスティングされている。
監督は「ヘンゼル&グレーテル」でハリウッドデビューしたノルウェのトニー・ウィルコラ。
姉妹は名前に沿って週に1日だけ外出、7人で1人の共通の人格を演じ、監視の目から逃れ生きてきたが、ある日一人が帰宅せず、全ての設定が狂いはじめる。

まぁ、女優が個人的に好きではないノオミ・ラパスなんで、最初は目新しさないし、突っ込みどころ満載で、なんだかなぁと思って鑑賞していたら、中盤からトンデモ展開に突入。
ノオミ・ラパスお得意のアクションシーンも、過激なベッドシーンもあり、姉妹が次々と殺され、そこそこ退屈しないで見終わる事が出来た。

但し、スト-リーが穴だらけの、B級ディストピアSF、の印象は変わらず。

『セブン・シスターズ』日本語オフィシャルサイト

日本公開予定作品『ワンダーストラック』『ラブレス』『ベルリン・シンドローム』

2018年03月16日 00:04

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『ワンダーストラック』(原題:Wonderstruck)  4月6日(金)角川シネマ有楽町他。
「ヒューゴの不思議な発明」の原作者ブライアン・セルズニック原作の映画化、邦訳は出ていない。監督は「キャロル」のトッド・ヘインズ。
1970年代のミネソタと、1920年代のニュージャージー、二つの時代を舞台に、それぞれ大切なものを探す二人の子どもの旅を描く。‥二人の少年少女役以外に、それぞれの母親役を、ジュリアン・ムーア。ミッシェル・ウィリアムズが演じる。
『ワンダーストラック』日本語オフィシャルサイト

『ラブレス』(原題:Nelyubov)  4月7日(土)新宿バルト9他。
「裁かれるは善人のみ」のロシアのアンドレイ・ズビャギンツェフ監督によるサスペンス・ドラマで、2017年のカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞している作品。
それぞれにパートナーがおり、一刻も早く別れて新しい人生をスタートさせたいと思っている夫婦の一人息子が学校に出かけて、そのまま行方不明になり、夫婦は必死で息子を探すが‥。
『ラブレス』日本語オフィシャルサイト

『ベルリン・シンドローム』(原題:Berlin Syndrome)  4月7日(土)新宿武蔵野館他。
オーストラリア人の女性カメラマンが、ベルリン旅行中に一人の男と出会い、意気投合して、男の部屋に泊まる事になるが、彼女は男によって脱出不可能な部屋に監禁されてしまい、部屋からの脱出を試みるが…。
「さよなら、アドルフ」のケイト・ショートランド監督によるサスペンス・スリラー。主演はオーストラリア女優テリーサ・パーマー。
『ベルリン・シンドローム』日本語オフィシャルサイト

DVD 『ブレードランナー2049』 鑑賞/雑感

2018年03月13日 01:26

正直言って、前作のリドリー・スコット作品の続編としての期待は無く、日本公開された作品は全て観てきたドゥニ・ヴィルヌーヴのSF新作品として鑑賞、『ブレードランナー2049』(原題:Blade Runner 2049)。

ドゥニ・ヴィルヌーヴの作品は「灼熱の魂」を初めて観て、その巧さに圧倒され、立て続けに旧作から、近作の「メッセージ」まで追いかけて鑑賞している当方としては、これは、紛れも無く、「ブレードランナー」の続編であり、ドゥニ・ヴィルヌーヴのSF作品だった、という印象である。

前作から30年後、タイレル社製造のレプリカントが何度も反乱を起こし、製造が禁止され、新たに別企業が、従順な新型レプリカントを製造し、旧型のネクサス8型は、新しいブレードランナーにより、追跡、始末されていた。

この展開に今回、新規に付け加えられた事がある。それはレプリカントには生殖能力があり、又、旧型にも、それがあったという設定である。
…そこから、新たに親子の物語が加わるのだが、これが過去のヴィルヌーヴ作品とシンクロして、いかにも、この監督好みの物語になっている。

ヴィルヌーヴ作品の根底に常に織り込まれている親と子の物語が、今回のこの続編作品でも重要なテーマでもあり、ヴィルヌーヴが本作の監督を引き受けた理由でもあろう。

映像に目新しさが無いとか、時間が長いとか、あげくの果てに、派手なアクションシーンが皆無だとか言って、つまらないという評価をする御仁が結構多いのに驚いてもいる。‥傑作ですよ、これは。

『ブレードランナー2049』日本語オフィシャルサイト

DVD 『エル ELLE 』 鑑賞/雑感

2018年03月10日 00:30

昨年のフランス映画祭で上映されたポール・ヴァーホーヴェン監督の、『エル ELLE 』(原題:Elle)。

ヴァーホーヴェンは、2007年にハリウッドからオランダに戻り「ブラックブック」という傑作を送り出し日本公開もされたが、それからようやく6年後に「ポール・ヴァーホーヴェン トリック」が"未体験ゾーンの映画たち 2014"で上映されたが劇場公開は無く、今回の作品もフランス映画祭後は、東京と京都のみの単館公開となった作品。

原作は「ベティ・ブルー」の著書フィリップ・ディジャンの「Oh...」というフランス語の小説で、映画化後に「ELLE」として英語版が、「エル ELLE」の題名で邦訳版がハヤカワ文庫から発売されているサスペンス小説。

ゲーム会社の中年の女性社長が、ある日突然、自宅に侵入してきた覆面男にレイプされてしまう場面から、物語が始まる。
警察に言わずに自ら犯人捜しを始める冒頭から中盤は、ミステリーっぽい展開を見せるが、後半は観客の予想を裏切る方向に物語がシフトする。

兎も角、この主人公の行動に観客は困惑し、唖然となり、イザベル・ユペールが淡々と事件に対処していく演技に衝撃さえ受け、‥あぁ矢張り、今まで強い女性ばかり描いてきたヴァーホーヴェンの映画なんだと納得させられます。

相変わらず登場する男達はロクでも無く、女達はひたすら強く、予想のつかない展開と、随所に挟み込まれるエロティックなシーン等、紛う方なきポール・ヴァーホーヴェン作品で、そのブラックさと、シニカルさを、充分堪能出来ます。

『エル ELLE 』日本語オフィシャルサイト

日本公開予定『トレイン・ミッション』『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』『レッド・スパロー』

2018年03月06日 00:19

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『トレイン・ミッション』(原題:The Commuter)  3月30日(金)TOHOシネマズ日比谷他。
前回の日本公開予定で紹介の「ザ・シークレットマン」に続いて、リーアム・ニーソン主演の作品。こちらは「ラン・オールナイト」でもリーアム・ニーソン主演作品を撮っていたジャウム・コレット=セラ監督によるサスペンス・アクション。
通勤電車を舞台に、始点から終点までのリアルタイムで物語が展開するが、リーアム・ニーソンが元警官だったとか、偶然、妻が電車に乗っていて人質になるとか、ありがちな設定ではある。
『トレイン・ミッション』日本語オフィシャルサイト

『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』(原題:Darkest Hour)  3月30日(金)TOHOシネマズ新宿他。
ゲイリー・オールドマンがウィンストン・チャーチルを演じる歴史ドラマ、監督は「つぐない」のジョー・ライト。英国首相就任からダンケルクの戦いまでの4週間、ヒトラーとの和平交渉か徹底抗戦か、究極の選択を迫られる究極の選択を迫られるチャーチルの姿を描く。
オールドマンの特殊メイクを担当したのは、ロス在住の日本人アーティスト、辻一弘。
『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』日本語オフィシャルサイト

『レッド・スパロー』(原題:Red Sparrow)  3月30日(金)HOシネマズ 日本橋他。
「ハンガー・ゲーム」シリーズを撮ったフランシス・ローレンス監督がジェニファー・ローレンスを再び迎えて、ジェイソン・マシューズ原作の同名小説(ハヤカワ文庫から邦訳)を映画化したスパイアクション。
バレリーナを志していた女性が、ロシアの極秘裏機関の一員となり、自らの肉体を武器に誘惑や心理操作などを駆使して情報を盗み出す女スパイ「スパロー」になり、CIAのスパイを探り出す。
『レッド・スパロー』日本語オフィシャルサイト


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