『プリズナーズ』鑑賞/雑感 (ネタばれ無し)

2014年05月06日 00:01

先週から日本公開の『プリズナーズ』(原題:Prisoners)。昨年12月に本サイトで"ドゥニ・ビルヌーブという監督と『プリズナーズ』"で紹介済みの作品である。
ビルヌーブ監督の「灼熱の魂」は、この『プリズナーズ』の前々作となる作品だが、そのギリシャ悲劇を彷彿とさせる重厚なドラマに出逢ってから、ビルヌーブ監督のハリウッドデビュー作となる本作を期待していた当方にとっては待ち望んだ公開となった。

2時間半を超える、オリジナルの脚本によるミステリー作品だが、期待を裏切らない、ドゥニ・ビルヌーブ監督の力量の大きさを再確認した作品だった。
良質のミステリー小説の大作を読了したかのような満足感に浸れる二転三転する物語の展開もさることながら、なお且つ、本作で第86回アカデミー賞撮影賞にノミネートされたロジャー・ディーキンスの撮影による陰鬱な、晴れた景色を見せない、ペンシルヴェニアの風景の中で展開するビルヌーブ監督の緻密な演出は観る者を捕らえて離さない。

長丁場となる物語は終盤近くまで、誘拐された少女達の生死と真犯人を明かさず、観客は最後まで、その緊張感に引きずり廻される事となる、サスペンス・ミステリー映画の傑作であり、近年のサイコ・スリラーの作品中でも群を抜く面白さに仕上がっている。

「灼熱の魂」がギリシャ悲劇をベースにしたように、本作品も聖書の物語を下敷きに構成され、神と悪魔の戦いの図式さえ、浮かびあがらせるような衝撃作でもある。ミステリー・マニア必見。

『プリズナーズ』日本語オフィシャルサイトと予告編はこちら


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