マイケル・クーニーの監督・脚本作品 2/2

2013年10月12日 00:02

前回のマイケル・クーニーの話の続き、『"アイデンティティー"』以降のシナリオとなる二作品について…。

2004年作品『Re:プレイ』(原題:The I inside)。
監督は「ドレスデン、運命の日」のローランド・ズゾ・リヒター。出演はライアン・フィリップ、スティーヴン・レイ他。

舞台劇も書くマイケル・クーニーが自身の作品「Point of Death」を「EX エックス」のティモシー・スコット・ボガードと脚本化した作品。
"一人の男が病院に担ぎ込まれ、2分間の心拍停止から奇跡的に生還したが、目醒めた彼は過去2年間の記憶を失っていた"

パズルのような時間軸の交差、境界の曖昧な妄想と現実、理解不能な展開、実にミステリアスな謎の多さと、その雰囲気に魅了はされるのだが、『"アイデンティティー"』のような結末の驚きを期待すると、オチはやや弱い。
この手のオチは既に先駆作品があるので、あぁ、あのオチかと観客に気付かせなければ作品として成功なんだが、そこら辺りは、まぁまぁの出来。

『"アイデンティティー"』が好きで、こちらが未見なら、観て損のない作品。

2010年作品『シェルター』(原題:Shelter)。
監督は「アンダーワールド 覚醒」のモンス・モーリンドとビョルン・ステイン。出演はジュリアン・ムーア、ジョナサン・リース・マイヤーズ他。

紹介文を抜粋すると"謎めいた青年との出会いを機に、得体の知れない恐怖に見舞われる精神科医の姿を描くサスペンス・スリラー"とある、確かに前半はサスペンスタッチで物語が進行するが…。
『"アイデンティティー"』と同様のテーマを扱っているので、いやが上にも同等のラストを期待すると、中盤から展開が怪しくなる。SFかよ、ホラーかよ、何処に着地するんだと訝しんでいると、物語はオカルト・ホラーに一気阿世に突入して終了。

思わず、ネタが尽きたかマイケル・クーニー、と叫びたくなる。『"アイデンティティー"』『Re:プレイ』と比べて、確実にシナリオが劣化しているじゃないか。

…で、最近は脚本家としても監督としても作品の噂を聞かない。面白い話をレベルを下げずに持続して発表することがどれほど難しいか…、

二回に分けて書いたが、個人的にはマイケル・クーニーは、M・ナイト・シャマランと同等の位置付けに近い作家である。


コメント

  1. のうむ | URL | -

    スウェーデンのTVシリーズ
    ザ・ブリッジの監督つながりで
    「シェルター」を見て、「"アイデンティティ"」の
    脚本家と同じということで興味を持ち
    「Reプレイ」も見ました。
    玉突きのようにおかしなことが連続していく展開が
    面白いと思いました。
    最近は作品がないんですね・・・。
    面白い記事を書いてくださりありがとうございます。

  2. Doctor Coelacanth | URL | GCA3nAmE

    のうむさん、こちらこそ、コメントをありがとうございます。
    今後とも宜しくお願いします。

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