アルフォンソ・キュアロン『トゥモロー・ワールド』

2012年05月22日 00:18

アルフォンソ・キュアロン監督の現在制作中の話題のSF作品『グラビティ』について書こうと思うが、その前に、彼の2006年製作のSF『トゥモロー・ワールド』について触れておきたい。

アルフォンソ・キュアロン、メキシコの映画監督。代表作は『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』だが、2006年製作の『トゥモロー・ワールド』(原題:Children of Men)は、一部マニアの間では、SF映画の傑作と評価されている作品。…ところが一般には、それほど評価が浸透していない作品でもある。
"人類の子供たち"という原題を無視した適当な邦題で、ローランド・エメリッヒの「デイ・アフター・トゥモロー」のバッタもんだと思われているフシさえ有る。

西暦2027年、世界は恐慌状態にあり、なぜか出産の能力が失われ、18年間にわたって全く子供が生まれない、絶望的状況にあった。
原作はP・D・ジェイムズの『人類の子供たち』だが、映画の内容は大幅に改訂されている。
主演はクライヴ・オーウェン、共演ジュリアン・ムーア、マイケル・ケイン。

製作費120億円をかけていながら、非娯楽SF作品というのが、この映画の凄さの全てで、世界観の作り込み、リアルさが半端無く、実は物語はそれほど面白くないのだが、映画的には素晴らしいという近未来戦争映画作品でもある。
序盤の襲撃、終盤の市街戦の長廻しのリアルな凄さには度肝を抜かれる、或る意味それだけを体験する為だけで鑑賞してもいいと思う。未来の暗鬱なヴィジョンに些か辟易しないでもないが、その映像表現技術に関しては最高レベルにある作品でもある。


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    アルフォンソ・キュアロン監督の現在制作中の話題のSF作品『グラビティ』について書こうと思うが、その前に、彼の2006年製作のSF『トゥモロー・ワールド』について触れておきたい。アルフォンソ・キュアロン、メキシコの映画監督。代表作は『ハリー・ポッターとアズカバン...



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