DVD 『ゴッホ 最期の手紙』 鑑賞/雑感

2018年08月03日 00:01

昨年11月に劇場公開された作品、『ゴッホ 最期の手紙』(原題:Loving Vincent)。

ダグラス・ブース、シアーシャ・ローナン等が演じた実写映像を元に、125人の画家で構成されたチームが、印象派の巨匠フィンセント・ファン・ゴッホと同じ技法を用いてキャンバス上に約6万5000枚におよぶ油絵を描き、さらにそれをアニメーション化した、と言う飛んでもなく手の込んだ映画である。

…さらに、一般的には銃による自殺とされているゴッホの死の謎を、解き明かしていく異色のサスペンスドラマにもなっている作品。

郵便配達人の息子アルマンは、父の友人で自殺した画家のゴッホが弟テオに宛てた手紙を託される。テオに手紙を渡すためパリへと向かったアルマンは、その過程でなぜゴッホは自殺したのか、その疑問が募っていく…。

うーむ、確かに大変な労作であるし、その手間は認めるが、映画としては退屈な出来だった。短編ならまだしも、手法の面白さだけで長時間引っ張られるのはキツい。
映像的にはゴッホの風景画がユルユルと動く感じが面白いのだが、人物描写になると、どうしても実写から描き起こしてる感が見えて、没頭出来ないのだ。

人物の実写からアニメを起こす手法は昔からあり、ラルフ・バクシの「ファイヤー&アイス」及び、その他の作品で、‥最近ではアリ・フォルマン監督の「コングレス未来学会議」でも使われていたが、長編でドラマ構成にするには無理があり、難しいと言わざるを得ない。

『ゴッホ 最期の手紙』日本語オフィシャルサイト


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