DVD 『メッセージ』 鑑賞/雑感

2017年10月26日 00:04

テッド・チャンのSF短編小説「あなたの人生の物語」の映画化、しかも監督がドゥニ・ビルヌーブという凄い組み合わせ、…主演がエイミー・アダムス、共演にジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカーという布陣の作品。
『メッセージ』(原題:Arrival)。

テッド・チャンの原作は読んでいたが、これが映画化出来るとは考えもしなかった。表面的には異星人とのファースト・コンタクトを描いてはいるが、その内容は一人の女性言語学者と、その娘の物語で、なるほど「灼熱の魂」「静かなる叫び」と母親をテーマに据えて描いてきたと思われるビルヌーブだからこそ、映画化出来た作品なのだろう。

ある日。巨大な宇宙船が地球上の12ヶ所に降り立つが、目的が不明という設定は、アーサー・C・クラークの「幼年期の終わり」に似ているし、これがハリウッド娯楽大作だと「インデペンデンス・デイ」のような侵略パニック作品になるのだが、彼等に侵略の意志は無いらしい。
ここで主人公の女性言語学者が呼ばれ、政府の依頼で搭乗している生命体とコンタクトを取れという事になる。

このストーリーに、女性が未来に授かる娘との話が挟み込まれるのだが、この時間軸のシャッフルが映画だけだと判りづらく、SF映画として楽しもうと鑑賞しようとすると、難解だとか、訳判らないとかの印象に終わってしまう。

確かにSF映画としては、哲学的であり且つ宗教的な側面もあるので、難しく思うかも知れないが、ここでの異星の生命体の言語には、人間の言語のような順番を持った時間の流れが無く、彼等には、人間のような時間の制約が存在しない、という事は鑑賞前に頭に入れておくと良いかもしれない。

何はともあれ、物静かながら、熱い物語を内包した、希有なSF映画の傑作である。

『メッセージ』日本語オフィシャルサイト


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