ロアルド・ダールの奇妙な味の短編「南から来た男」

2016年06月23日 00:01

manfromthesouth3

前回の「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」の原作となる児童小説も悪くないが、ダールの真骨頂は短編作品にあると思っている。但し短編集として出ている書籍は少ない。その中でハヤカワ・ミステリ文庫から2013年に 新訳版が出た「あなたに似た人」に収録されている『南から来た男』(原題:Man from the South)という傑作がある(画像:左)。

これは余りに有名な作品で、世界傑作短編を選ぶと必ず上位に入ってくる作品なので、御存知の方も多いと思うし、過去に何回か映像化もされているので、ご覧になった方も居られると思う。

『ホテルのプールで若いアメリカ人の男性が南米から来たと思われる初老の男性から賭けの申し出をうける、若いアメリカ人の持っているライターが10回続けて火がつくのであれば、初老の男性は所有するキャデラックを譲り、もし失敗したら男性の左手の小指を貰うと言う‥』

最初の映画化は、1959年のヒッチコック劇場で、現在は"ヒッチコック劇場 第四集 バリューパック"に、「指」の邦題で納められている。
この時の主演がスティーブ・マックイーン、これにピーター・ローレが共演という今では考えられない顔合わせの作品となっている(画像:中)。

さらに 1985年の新・ヒッチコック劇場でも再度取り上げられ、この時はカラー化され、ジョン・ヒューストン、メラニー・グリフィス、キム・ノヴァク等が出演している(DVD「新・ヒッチコック劇場5」に収録/画像:右)。

また「Tales of the Unexpected」なる英国のTV番組でも、1時間番組として製作されている。

そして、1995年にはクエンティン・タランティーノが「フォー・ルームス」(原題:FOUR ROOMS)なる作品で、この原作を映画化、…この作品、タランティーノを先頭に、R・ロドリゲス、A・アンダース等、当時のインディペンデント映画界の鬼才たちが、それぞれ監督を務めた4話からなるオムニバスのコメディ作品なんだが当方は未見で、内容はかなりアレンジされているらしい。

他の三作品は全て観ているが、この内、一番面白いのは、最初のマックイーン版で、僅か30分のモノクローム映像に凝縮されたサスペンス感は現在でも必見。


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