DVD『テナント/恐怖を借りた男』鑑賞/雑感

2015年06月20日 00:07

『テナント/恐怖を借りた男』(原題:The Tenant/Le Locataire)のDVDが先月漸くリリースされた。
ロマン・ポランスキーの1976年の作品で、「チャイナタウン」と「テス」という傑作二作品に挟まれて製作された作品だが、日本では劇場未公開。その後、ビデオが販売になったが、長らくDVDが発売されなかった作品である。

ポランスキー作品については本サイトでも何回も取り上げていて、過去の三作品「水の中のナイフ」「反撥」「袋小路」が再DVD Blu-ray化された際にこちらで取り上げている。本作品も過去にビデオで観てはいたが、何せ30年以上前の事なので、改めてレビューをば…。

ポランスキーが自身の監督作で主演するのは「吸血鬼」「チャイナタウン」に次いで、これが三作目で、これ以降の自作への出演は無い。本作は他にイザベル・アジャーニ, シェリー・ウィンタース, メルビン・ダグラス等の名優陣が顔を出す。

一応、サイコ・スリラーとして案内されているようだが、基本ブラック・コメディなので、そこを勘違いすると面白くなくなってしまう。
窓から飛び降り自殺を図った女性の部屋を借りるが、アパートの住人達の行動の奇妙さに戸惑い、徐々に精神に異常を来す小心者の男の話なのだが、ホラー的怖さは余りない。
アパートの住人の不気味さは「ローズマリーの赤ちゃん」で、現実と妄想がじわじわと浸食する様子は「反撥」の男性版の趣きの作品だ。

ホラー的怖さは余りないと書いたが、ラストの堂々巡りの入れ替わりの恐怖感が、悪夢的余韻を残す傑作。


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