オンデマンド『マップ・トゥ・ザ・スターズ』鑑賞/雑感

2015年05月30日 00:03

『マップ・トゥ・ザ・スターズ』(原題:Maps to the Stars)。「コズモポリス」についで、昨年末に日本公開されたデビッド・クローネンバーグ監督作品。
この作品でカンヌ国際映画祭女優賞受賞のジュリアン・ムーア、ジョン・キューザックとミア・ワシコウスカ、及び、前作についでの起用となったロバート・パティンソン、サラ・ガドン等がキャスティングされている(ちなみにキャリー・フィッシャーが本人役でカメオ出演もしている)。…誰が主演という位置付けはなく、群像劇のスタイルで進行する。

「イースタン・プロミス」以降、「危険なメソッド」「コズモポリス」と何で、こんなの撮ったのかと思う位、クローネンバーグらしさの欠如した作品の続いている現状で、舞台がハリウッドで、ロバート・パティンソンも出ているとなると、またも「コズモポリス」のような失敗作を観るはめになるかと、鑑賞前に杞憂を抱かぬでもなかった。

まぁ、その杞憂は半分当たって、半分外れた。兎も角、後半近くまで何を描きたいのか意味不明で、また、やっちまったなクローネンバーグ、と毒づいて鑑賞していたのだが、終盤、一気に彼の毒気と変態性が露わになる。
登場するハリウッドのセレブ達がすべからく破滅型人間と言ってもいい設定で、何とも、おぞましい関係が露呈して、行き着く先は、クローネンバーグ流、地獄絵図となる。
かっての作品群に登場したグチャグチャのモンスター達は今や、現代人の心の闇に潜む存在として、その姿を隠した侭…。

そして一編の救いもない禁断のラブストーリーとして終わらせる、この結末で、"あぁ、もうすこしクローネンバーグを観続けても、いいかな"という気分にはなれる。但し、多分、一般には受け入れ難い作品である事に変わりは無く、この感想は、贔屓の引き倒しである事をお断りしておく。


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