P.ボグダノヴィッチ監督作『ブロンドと柩の謎』

2015年02月07日 00:04

「ラスト・ショー」や「ペーパー・ムーン」の名匠ピーター・ボグダノヴィッチ監督の10数年ぶりの新作「シーズ・ファニー・ザット・ウェイ」(原題:She's Funny That Way)が昨年の東京国際映画祭で上映されたが、その後、残念ながら、この作品の一般公開のニュースは入ってこない。…待っているんだが、Blu-ray&DVDのダイレクトリリースの報も未だ無い(英語版予告編はこちら)。

…で、ボグダノヴィッチが2001年に撮った作品『 The Cat's Meow 』の話を。

日本公開時の邦題は『ブロンドと柩の謎』、日本語版DVDは2008年に発売され、現在は安価で購入可能な1枚となっている。
キルスティン・ダンストが主演しているのだが、その割には知る人の少ないミステリー作品なので、ちと紹介しておく。

1924年に「市民ケーン」のモデルとなったメディア王ハーストが主催の船上パーティーで発生した、実際の未解決事件を描いた作品。ハースト(エドワード・ハーマン)とその愛人で女優のマリオン・デイビス(キルスティン・ダンスト)やチャールズ・チャップリン(エディ・イザード)も登場する。

これが結構面白い作品で、実際に起きた事件ながら闇に葬られた謎を、映画は紐解いて、その真相と思われる顛末を描いてみせ、ミステリーとしても良く出来ている。
当時の上流階級の華やかさと、裏の醜さを同時に描きながら、そのファッションや、鳴り響くチャールストンも含めて、あぁ、こんな事があったのかも知れないなぁと、楽しめる作品であり、「市民ケーン」で描かれたメディア王も、喜劇王チャップリンも、実際はこんな人間達だったのかも知れないと妙に納得してしまうストーリーが展開する。

ただ、これはもうマリオン・デイビスを演じたキルスティン・ダンストの映画であり、彼女の代表作のひとつと言える映画だ。
登場時のコケティッシュさと、ラストの一遍に老けた表情の落差が忘れがたい作品でもある。


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