DVD 『スノーマン 雪闇の殺人鬼』 鑑賞/雑感

2018年12月17日 08:31

ジョー・ネスボというノルウェーの作家による刑事ハリー・ホーレを主人公とした推理小説シリーズがあり、集英社文庫から邦訳が何冊か出ている。
そのシリーズの第7作目の「スノーマン」を映像化したのが本作、『スノーマン 雪闇の殺人鬼』(原題:The Snowman)で、シリーズとしても、この作家の他の作品も含めて初の映画化作品。

あいにく我が国では。作家の知名度が低く、劇場公開もされなかった作品だったが、スタッフ及びキャストの知名度が高かったので、DVD Blu-ray が先月リリースされた作品。

製作総指揮がマーティン・スコセッシで、監督が「ぼくのエリ 200歳の少女」「裏切りのサーカス」のトーマス・アルフレッドソン。主人公のハリー・ホーレ役がマイケル・ファスベンダーで助演がレベッカ・ファーガソン、シャルロット・ゲンズブール、ヴァル・キルマー、J・K・シモンズという-そうそうたるメンツが揃っている。

これで話がベストセラーになったサイコ・スリラーと言うんだから、そりゃぁ観ようと思うよなぁ。…まさか、こんな気の抜けた作品だったとは予想外でした。
北欧ミステリーだと、"ミレニアム"や"特捜部Q"シリーズ辺りの出來を期待したんだけどね。

冒頭からの説明不足な展開に加えて、登場人物達の相関関係がまるで解らないまま、話が進行する為、観客置いてきぼり。ラストまで明かされない真犯人の意外性も、ふーん、そうだったの程度で、お勧め出来ない作品であった。

『スノーマン 雪闇の殺人鬼』ユニバーサル映画公式Twitterページ

DVD 『アンセイン ~狂気の真実~』 鑑賞/雑感

2018年11月19日 08:20

スティーブン・ソダーバーグ監督作品、『アンセイン ~狂気の真実~』(原題:Unsane)。

この監督、「オーシャンズ11」等のクライム系から「コンテイジョン」のようなウィルス・パニックものまで、幅広いサスペンス・スリラーの傑作を撮る監督だが、本作とよく似た「サイド・エフェクト」の際に引退表明をし、数年後に「ローガン・ラッキー」でそれを撤回している。

本作はその「ローガン・ラッキー」の後に全編をiPhoneで撮影したというサイコ・サスペンス作品で日本では劇場未公開。主演女優はTVドラマの女優クレア・フォイ、特別出演でマット・デイモンが顔をチョイ役で出ているが、ジュノー・テンプルがとんでもないビッチ役で出ているのが面白い。

物語はストーカー被害で精神的に追い詰められ、強制入院させられる女性の話しなんだが、女性の受けたという被害が、現実なのか妄想なのか判然としない展開で、話が進み、これに病院側の陰謀が絡んで、ホラーじみた雰囲気のままストリーが進んでいく。

勿論、映画は、現実はこうでした、という設定が明かされるのだが、その結末への持って行きかたに、捻りがなく、消化不良な印象を受ける。
また、全編iPhone撮影に、意味を感じられず、だから?感が拭えないんだが、久し振りのスティーブン・ソダーバーグのスリラー作品を鑑賞できたので許す。

『アンセイン ~狂気の真実~』日本語オフィシャルサイト

NETFLIX 『ジェラルドのゲーム』 鑑賞/雑感

2018年07月31日 00:02

今月3日に紹介した「アナイアレイション 全滅領域」と同じ NETFLIX での鑑賞作品となる『ジェラルドのゲーム』(原題:Gerald's Game)。

原作はスティーヴン・キングの同名の長編で、NETFLIXのオリジナル作品。監督はマイク・フラナガン、主演はカーラ・グギノ、共演にブルース・グリーンウッド。

季節はずれの山中の別荘で、マンネリの性生活に刺激を求めて夫婦が試した、手錠での拘束ゲーム。その途中で夫が急死。ベッドに手錠でつながれたままの取り残された妻。
…拘禁状態での恐怖というと、同じキングの「ミザリー」に似ているが、こちらの主人公は女性で、過去のトラウマが原因で、拘束中に妄想によろ怪奇現象を体験する。

原作は「ミザリー」程のソリッド・シチュエーションとしての面白さは無く、途中だらだらした印象だったが、残念ながらこの映画化も同様の結果になってしまった。
夫が心臓麻痺で急死するまでは、手際よく物語が進行するが、一人取り残された妻が少女期の経験と、現在の恐怖の二重構造に見舞われる描写が長いので飽きる。

加えて拘束から脱出する方法が、うわっとなるほどグロ痛いので、そこら辺りに耐性がない御仁は観ない方がよろしいかと。
ラストで付け足される怪物とのエピソードも。如何にもなキング好みなんだが、そのシーン要りますか?
まぁ、コアなキングファン以外にはお勧めしかねる作品だった。

『ジェラルドのゲーム』日本語オフィシャルサイト。

NETFLIX 『アナイアレイション 全滅領域』鑑賞/雑感

2018年07月03日 00:03

今年1月に"SF小説「全滅領域」と映画『アナイアレイション』"として紹介した作品、『アナイアレイション 全滅領域』(原題:Annihilation)。

‥ジェフ・バンダミアの原作を元に、監督が「エクス・マキナ」のアレックス・ガーランドで、主演がナタリー・ポートマン。これは観なきゃなるまい、という作品なんだが、まさか既にNET公開されていたとは、迂闊にも気づきませんでした。
提供しているのは NETFLIX。 一ヶ月無料体験と言うのがあって、終了すると、三つのコースがあるので選ぶ形になるらしい。詳細は下記のNETFLIXのサイトを参照あれ。

…上記1月の紹介文でも大まかな物語の設定を書いているが、再掲すると、生態系が異様な変化を遂げ拡大を続けている謎の領域が出現、調査隊が派遣されたが、次々と全滅、無事に生還できた隊は存在せず、只一人瀕死の重傷を負って生還した夫の身に何が起きたか探るべく、妻の生物学者を筆頭に女性だけの捜索隊が結成される。

SFのジャンルとしては、…地球に降臨した異形のモノによる侵略物語ではあるし、ラヴクラフトっぽいとは言えるがエンタメ性、判りやすさは排除されていて、どうやらパラマウントが完成時に"一般受けするように"と修正依頼を出したら監督が断ったそうで、そこらあたりもNETFLIXに廻ってきた要因らしい。
さすが「エクス・マキナ」を撮った監督、アレックス・ガーランド偉い。

兎も角、不思議な世界観を表現する映像は美しいし、登場するクリーチャーにも魅了される、SFカルト映画になっていて飽きない。‥ん、侵略したものの正体が明示されていないって?
原作"サザーン・リーチ"三部作の「全滅領域」だけでもお読みあれ、ここでネタばれはしません。

『アナイアレイション 全滅領域』NETFLIX 日本語オフィシャルサイト

スティーヴン・キング、これからの映画化作品情報 2/2

2018年06月29日 00:58

前回に続いて、スティーヴン・キング原作のこれから観られる(かもしれない含む)映像化情報のまとめ。

『アウトサイダー』(原題:The Outsider)
今年5月に本国で発売されたばかりで邦訳発売日未定の作品。TVシリーズで10エピソードのシリーズになる予定。‥物語の初期は「ミスター・メルセデス」と同様のミステリー小説だが、最後には恐怖小説に移行する。オクラホマ州の架空の町で、11歳の男の子を虐殺したリトル・リーグの野球監督を刑事が逮捕するが、彼は無実を主張する。

『ドクター・スリープ』(原題:Doctor Sleep)
2020年公開予定とまだ先の予定だが、監督は前回紹介の「ジェラルドのゲーム」のマイク・フラナガンに決定。‥「シャイニング」のダニー少年の30年後を描く物語、大人になったダニーを演じるのはユアン・マクレガー。彼と似た能力を持つ少女とともに彼は新たなる敵に挑む。

『ジンジャーブレッド・ガール』(原題:The Gingerbread Girl)
文春文庫「夕暮れをすぎて」(原題:Just AfterSunset)に収録の短編。キングの「ローズレッド」を撮ったクレイグ・R・バクスリーが監督、キングの脚色に参加している。‥愛娘を亡くした痛手を癒すべく島に移り住んだ女性を見舞った想像も絶する危機とは。

『トミーノッカーズ』(原題:The Tommyknockers)
文春文庫から上下巻で出ているキングのSF長編作品。90年代にTVドラマ化されている、これをジェームズ・ワンがリメイク。‥メイン州ヘイヴンの森で、ボビ・アンダーソンが何物かにつまずき、好奇心から地面を掘り返しはじめたことから起こる物語、それは数百万年も埋もれていた巨大な宇宙船だった。ボビの昔の恋人が虫の知らせで彼の農場を訪ねるが、田舎町ヘイヴンとその住民全体が、驚異的で不気味な変化をきたしはじめていた。…キング作品中では個人的に好きな作品。

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