VOD 『レディ・オア・ノット』 鑑賞/雑感

2020年07月09日 08:21

2019年にアメリカで公開のホラー映画だが、日本での劇場公開は無し、今月7月15日にBlu-ray、DVDが発売になるがオンデマンドで既に公開中の作品、『レディ・オア・ノット』(原題:Ready or Not)。

監督はホラー映画を得意とする製作集団の一員でもあるマット・ベティネッリ=オルピンとタイラー・ジレット。主人公グレース役は「スリー・ビルボード」のサマラ・ウィービング。ちなみに日本ではR15+指定作品。

大富豪一族に嫁ぐことになったグレースだが、結婚式の日の夜、彼女はファミリーとして認めてもらうための伝統儀式に参加することになる、それは、一族総出で行われる"かくれんぼ"だった。
なんとも「はぁ?」な展開だが、夜明けまで逃げ続けるように告げられた彼女だったが、ゲームがスタートすると、全員が武器を手に彼女の命を狙っていることを知る…。

いやはやトンデモないシチュエーションを捻りだしたもんだ、一応コメデイ調で物語は進行するが、ホラー色もスプラッタ色も満載で、ラストの血みどろ描写の凄まじさで、なるほどR15+指定になるわな、と納得。

主人公のグレースの着るウェディング・ドレスが本人も含めて、徐々に汚れて行き。生き残りを懸けた戦いの進行に合わせ、血だらけで原型をとどめない衣装になるエンディングは「キャリー」のようにしたかっという制作陣の話に納得。

だが、笑わせるシーンも数多く挟まれ、ウェディング・ドレスにスニーカーで、肩に弾丸ベルトという出で立ちは、もはや笑わせに来てる以外の何者でもない。
これはスプラッタ・ギャグ映画である

『レディ・オア・ノット』日本語オフィシャルサイト

DVD 『アルファ 帰還りし者たち』 鑑賞/雑感

2019年06月24日 08:20

昨年アメリカで公開された作品だが、日本では劇場未公開、今年6月にBlu-ray & DVDがリリースされ、デジタル配信もされている作品、『アルファ 帰還りし者たち』(原題:Alpha)。

監督はデンゼル・ワシントン主演の「ザ・ウォーカー」を監督したアルバート・ヒューズ。「X-MEN:アポカリプス」や「モールス」等に出ていたオーストラリア人俳優コディ・スミット=マクフィーが主人公の青年を演じ、原題の"アルファ"は主人公の青年が名付ける狼の名で、群れを率いるボスの名であるが、ここでは人間に飼われて暮らす"最初"の犬としての意味もある。

一部CGも使われているが、青年よりも主役と思える演技を見せる狼アルファは、実在のジャーマンシェパードと狼の交配で生まれたウルフドッグがキャスティングされている。

舞台は2万年前のヨーロッパ、ある部族の水牛狩りで崖から落ちて死んだとされた青年が、息を吹き返すも、狼の群れに襲われ、樹上に逃げ、一晩過ごすと群れは去り、傷付いた一匹の狼が倒れていた。

ここから、映画は、部落へ帰ろうとする青年と狼のコミュニケーションをひたすら描いてみせるのだが、これが犬好きには堪りません。
ストーリー自体は意外な展開もなく、予想の範囲内で物語が進展するのだが、そこを補っているのが撮影の美しさで、凍った湖に落ちて出口を探す青年と、それを助けようとする狼の映像は、ファンタスティックに撮られていて、忘れ難い印象を残す。

狼や狼犬が好きなら、絶対観るべき佳作です。

『アルファ 帰還りし者たち』日本語オフィシャルサイト

DVD 『ホテル・エルロワイヤル』 鑑賞/雑感

2019年04月25日 19:05

「キャビン」のドリュー・ゴダードが監督、脚本を手がけたクライムサスペンス、
日本では劇場未公開だが、20世紀フォックスにより3月9日からデジタル配信が開始され、4月19日にはBlu-ray、DVDが発売された作品。
『ホテル・エルロワイヤル』(原題:Bad Times at the El Royale)。

キャストはジェフ・ブリッジス、クリス・ヘムズワース、ダコタ・ジョンソン等で、1969年、カリフォルニア州とネバダ州の境に立つ寂れたホテル"エルロワイヤル"が舞台。
実在しないであろう、このホテルの設定が先ず面白いし、年代を感じさせる車や物や音楽が悪くない雰囲気を出している。

コメディかと思わせる冒頭から、登場人物の怪しげな行動が次々と描かれ、その裏の姿が明かされていく展開がスリリングで、群像劇として結構楽しめる、

怪しげな神父をジェフ・ブリッジス、歌手志望の黒人女性をシンシア・エリヴォ、謎の女性役がダコタ・ジョンソンで、その他に、冒頭、掃除機のセールスマンとして登場し、実はと明かされてすぐに殺されてしまうジョン・ハム、ホテルスタッフ役のルイス・プルマンは、夭折したアントン・エルチェンを想起させる。

クリス・ヘムズワースの出番は後半なので、女性ファンは待ちくたびれるかも知れないが、半裸にシャツ1枚でセクシーさを見せつけ、おまけに年端のいかないケイリー・スピーニーを情婦扱いするという、超怪しい役で、マイティ・ソー役より良い、

まぁ、全体的にはB級感ありの作品ではあるが、そこそこ楽しめる群像クライムサスペンスとしてお勧め。

『ホテル・エルロワイヤル』日本語オフィシャルサイト

DVD 『パリ 憎しみという名の罠』 鑑賞/雑感

2019年03月21日 08:27

前回「エリカ&パトリック事件簿 踊る骸」に続いて、我が国ではWOWWOWで初放映された作品、『パリ 憎しみという名の罠』(原題:Carbone)。

2017年フランス・ベルギーの合作、オリヴィエ・マルシャルの監督、出演はブノワ・マジメル、ジェラール・ドパルデュー等。温室効果ガスの排出量取引で荒稼ぎしたことでギャングに目をつけられた男を描いた社会派サスペンスで、いつものマルシャル監督っぽいギャングものとは違っている。

「あるいは裏切りという名の犬」とか「すべて彼女のために」とか「いずれ絶望という名の闇」等、文芸的な邦訳を付けられてきたマルシャルの作品なので、原題の"Carbone(カーボン)"ではいかんともしがたく、いまいち内容の想定が出来かねる、この邦題になったと思われる。

"京都議定書"の温室効果ガス規制により、各国企業が規制量に届かない分のガスの排出量を他社に売却する排出量取引で、荒稼ぎをし巨額の脱税で大金を手に入れた男の運命を描いていて、これは実際に起きた事件を参考にしているそうだ。

作品内で主人公が起業する社名が"モンタナ"と名付けられるが、デ・パルマの「スカーフェイス」のアル・パチーノが演じた主人公トニー・モンタナに由来し、映画の中でも「スカーフェイス」のポスターが部屋に張られている。

地味目で、ハードボイルドさを期待すると裏切られるが、テンポは悪くなく、そこそこ楽しめる作品、…ちと小振りのマルシャル版「スカーフェイス」の感あり。

『パリ 憎しみという名の罠』予告編(YouTube)

DVD 『エリカ&パトリック事件簿 踊る骸』 鑑賞/雑感

2019年03月18日 08:29

カミラ レックバリというスウェーデンの女性ミステリー作家が出している"エリカ&パトリック事件簿"なるシリーズがあり、現在までに8作品が集英社文庫から邦訳が出ている、その第一作目は「氷姫」という作品でTVドラマ化もされ、映画化企画も決まっているらしいが、まずは本作が映画化の日本登場第一作となる、『エリカ&パトリック事件簿 踊る骸』(原題:Tyskungen)。

北欧のミステリーは"ミレニアム"や"特捜部Q"シリーズ等、傑作が多いので、そこら辺りと、これから並ぶには少々キツいかも、と思わせる出来なんだが、本家スウェーデンでは、1000万部突破シリーズ中一番の人気作という事なので、観て損はない作品になっている。

女性小説家のエリカと刑事のパトリック夫婦コンビが遭遇する事件だが、本編はエリカ自身の母親が発端となって物語が進んで行く。
話が戦時下と現在のスウェーデンを交互に行き来し、登場人物も多く、過去の人物と現在の人物が繋がりが、わかりずらい難点がある。

なお、本作は2013年のスウェーデンとドイツの合作で、以前「ヒドゥン・チャイルド 埋もれた真実」の邦題で、WOWWOWで放映されている。

『エリカ&パトリック事件簿 踊る骸』予告編(YouTube)


最新記事

プライベートリンク

------------------------------------------------------------