日本公開作品『ホース・ソルジャー』『ミッドナイト・サン タイヨウのうた』『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』

2018年04月20日 00:30

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『ホース・ソルジャー』(原題:12 Strong)  5月4日(金)新宿ピカデリー他。
早川書房から邦訳も出ているダグ・スタントンの同名のノンフィクションを、ジェリー・ブラッカイマーが制作者としてデンマークの報道写真家ニコライ・フルシーを監督に抜擢し、クリス・ヘムズワース主演で映画化した作品。
2001年9月11日の同時多発テロ事件発生直後、米陸軍特殊部隊の精鋭たちが招集され、アフガニスタンに潜入した。最新鋭の装備を誇る米軍だが、敵軍が潜む険しい山岳地帯では慣れない馬を駆って戦わなければならなかった。
『ホース・ソルジャー』日本語オフィシャルサイト

『ミッドナイト・サン タイヨウのうた』(原題:Midnight Sun)  5月11日(金)新宿ピカデリー他。
2006年の日本のTVドラマであり、映画化もされた「タイヨウのうた」をハリウッドでリメイクした作品。太陽の光に当たれない病気のため、幼い頃から昼間は外出できない17歳の少女と、怪我で水泳の夢を諦めた青年の恋を描いたラブストーリー。
ディズニー・チャンネルのドラマ「シェキラ!」で注目を集めたベラ・ソーンが少女役、青年役を演じるのは、アーノルド・シュワルツェネッガーの息子パトリック・シュワルツェネッガー。監督は新人のスコット・スピアー。
『ミッドナイト・サン タイヨウのうた』日本語オフィシャルサイト

『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(原題:The Florida Project)  5月12日(土)新宿バルト9他。
ロサンゼルスの街で暮らすマイノリティの人々の日常を全編iPhone5sで撮影した映画「タンジェリン」の監督ショーン・ベイカーが、今回は35mmで撮影したヒューマン・ドラマ。
フロリダのディズニー・ワールドのすぐ近くの安モーテルでその日暮らしの生活を送っているシングルマザーと娘の、ひと夏の物語を6歳の少女の視点から描き出す。母親役は新人ブリア・ビネイト。共演のモーテルの管理人役のウィレム・デフォーが第90回アカデミー助演男優賞にノミネートされていた。
『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』日本語オフィシャルサイト

DVD 『女神の見えざる手』 鑑賞/雑感

2018年04月17日 00:15

監督がマリーゴールド・ホテルで会いましょう」のジョン・マッデン、主演は「ゼロ・ダーク・サーティ」のジェシカ・チャスティン、『女神の見えざる手』(原題:Miss Sloane)。

敏腕女性ロビイストが、銃所持を後押しする仕事を断って、大会社から銃規制派の小さな会社に移り、巧妙な戦略を駆使して政治を陰で動かす社会派サスペンス。
何よりも、この作品の面白さは、そのほとんどが完璧に練られたシナリオにあるのだが、この脚本を書いたのがジョナサン・ペスという、無名のライターで、しかも初めて書いた、というから驚く。

原題の"ミス・スローン"となっている主人公のエリザベス・スローンの職業が、ロビイストなのだが、日本では馴染みの薄いロビイストって何? と疑問をお持ちの方は、下記オフィシャルサイトで予告編を再生すると、「2分でわかるロビイスト」なる特別映像があるので参考にされたい。

まぁ、そこら辺りに疎くても、この映画の政治サスペンスとしての面白さは充分に楽しめる作品であり、且つ、米国の重要な社会問題となっている銃規制がテーマなので、その規制反対派と賛成派の攻防の一端が判り興味深い。
…最近、鑑賞の、同じタイムリーな問題を扱った「ザ・サークル」と比較しても雲泥の差で、脚本の凄さが際立っている。

ラストの、そう来たか、というドンデン返しも含めて、よく出来たスパイ小説や法廷劇に匹敵する見応えがある傑作。

『女神の見えざる手』日本語オフィシャルサイト

DVD 『マザー!』 鑑賞/雑感

2018年04月13日 00:17

ダーレン・アロノフスキー、この監督の「ブラック・スワン」は結構好きな部類の映画だったので、当初、似たようなサイコミステリーだと思って、観たいなぁと思っていたら、突然、日本公開中止になったあげく、今回 Blu-ray & DVD がリリースされた作品、『マザー!』(原題:Mother!)。

主演はジェニファー・ローレンスで、共演にハビエル・バルデム、エド・ハリス、ミシェル・ファイファーがキャスティングされている。
…ある郊外の一軒家の一組の夫婦のもとに、不審な訪問者が訪れるところから物語は始まる。夫はその訪問者を拒むこともせず招き入れ、それをきっかけに、見知らぬ訪問者が次々と現れる。

まぁ、冒頭はそんな感じで始まるのだが、やがて予想外の展開になだれ込む。事前に監督自身が「この作品は聖書のメタファーだ」と言っていたのは頭の隅にあったが、次々と繰り出される、その比喩の多さに解釈している暇もなく、只、唖然。

そこいら辺りは、全て理解出来なくとも、映画はシュール且つ混沌として、サイコスリラーと割り切って観ていても面白いし、‥明らかにアロノフスキー自身がファンであるというロマン・ポランスキーの初期作品「反撥」や「ローズマリーの赤ちゃん」の影響が見て取れるのも興味深い。

日本公開を中止にしたのは、エンディングのワンシーンゆえと思え、確かに問題はあるし、絶対に万人にお勧め出来る作品ではないのだが、見応えのある異色の傑作ではある。

『マザー!』日本語オフィシャルサイト

DVD 『ザ・サークル』 鑑賞/雑感

2018年04月10日 00:01

監督のジェームズ・ポンソルトという名は知らなかったので調べてみたら、過去にいくつか監督作品はあっても、日本公開されていないものばかりで、知名度が無くて当然のような監督だった。
この監督で、早川書房から邦訳も出ている同名のデイヴ・エガーズの小説を、映画化したのが今回の『ザ・サークル』(原題:The Circle)。

監督が無名に近くても、主演がエマ・ワトソン、共演にトム・ハンクスというキャスティングで、さらに「スター・ウォーズ フォースの覚醒」のジョン・ボイエガや、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のカレン・ギランを配している。
‥結果、これで客を呼べるという制作会社の誤算が透けてみえるような作品になっていた。

世界 No.1のシェアを誇る超巨大SNS企業"サークル"に採用された新入社員の女性が、カリスマ経営者の目に留まり、自身の24時間を公開することとなる物語である。
映画で描かれる"サークル"社は、Facebook や Apple や Google 等をモデルにしているが、その混合体のような企業にみえる、折しも 、Facebook の個人情報不正流用問題があり、時期に合致した作品に思えるが、これがちっとも面白くない。

テーマが旬でも、内容は昔から幾度と無く扱われた"監視社会"問題で、新鮮さは皆無。おまけに終盤の問題を放り投げるような展開には唖然。

一応、サスペンス映画という触れ込みではあるが、サスペンスも意外性も無く、変にリアルなブレスレット型健康診断装置が出てくるかと思えば、登場するドローンがあり得ないほどセコかったりする。

『ザ・サークル』日本語オフィシャルサイト

日本公開予定作品『心と体と』『ロンドン、人生はじめます』『アンロック 陰謀のコード』

2018年04月06日 00:09

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『心と体と』(原題:Testrol es lelekrol)  4月14日(土)新宿シネマカリテ他。
2017年の第67回ベルリン国際映画祭で最高賞の金熊賞をはじめ4部門に輝いたラブストーリー、長編デビュー作「私の20世紀」でカンヌ国際映画祭カメラドール受賞のハンガリーのイルディコ・エンエディが18年ぶりにメガホンをとった作品。
ブダペスト郊外で働くコミュニケーションが苦手な若い女性と、彼女を気にかける上司の中年男性、不器用な2人が、偶然にも同じ夢を見たことかhttp://www.senlis.co.jp/kokoroto-karadato/ら急接近していく。
『心と体と』日本語オフィシャルサイト

『ロンドン、人生はじめます』(原題:Testrol es lelekrol)  新宿武蔵野館他。
イギリスで実在した元ホームレスの男性の体験をベースにしたロマンティックコメディ。監督は「新しい人生のはじめかた」のジョエル・ホプキンス、主演はダイアン・キートン、共演にブレンダン・グリーソン。
ロンドンの高級マンションで暮らしていた女性が夫を亡くした後、自然に囲まれながら自由に生きる男性と心を通わせる姿を描く、自然に囲まれた手作りの小さな家で暮らす男と出会い、女性とは真逆な環境に次第に惹かれていく‥。、
『ロンドン、人生はじめます』日本語オフィシャルサイト

『アンロック 陰謀のコード』(原題:Unlocked)  4月20日(金)TOHOシネマズ新宿他。
CIAの尋問のスペシャリストだった女性が、バイオテロから世界を救うべく奔走するサスペンスアクション。。監督は「007 ワールド・イズ・ノット・イナフ」のマイケル・アプテッド。
主演はノオミ・ラパス、他にオーランド・ブルーム、マイケル・ダグラス、ジョン・マルコビッチ等が共演。
バイオテロ計画の容疑者を尋問するに、CIAに呼び戻された女性尋問官が、内部に裏切り者の罠に落ちる。
『アンロック 陰謀のコード』日本語オフィシャルサイト

2018年 神田明神の桜

2018年04月03日 00:02

今年は少々早い桜の時期になったが、たしか以前、神田明神の桜を取り上げたな、と思って調べたら2013年で、5年振りに写真をアップ。



神田明神は、秋葉原巡りの際に参拝する事が結構あり、桜の季節以外にも結構訪れている My神社でもある。



IT情報安全守護のお守りがある唯一の神社なので、その手の御仁は機会があれば立ち寄るように…。



神田明神オフィシャルサイト

DVD 『ウエストワールド・シーズン1』 鑑賞/雑感 前回の続き

2018年03月30日 00:11

前回に続いて『ウエストワールド・シーズン1』(原題:Westworld first season)の話。

2017年のエミー賞の受賞は逃したが、その破格の制作費と共に話題になったのが豪華なスタッフとキャストで、アンソニー・ホプキンスとエド・ハリスが出演していて、製作総指揮にジョナサン・ノーランとJ・J・エイブラムスという豪華な顔ぶれで制作されている。

オリジナルの単純明快なエンタティメントと比較すると、複雑であり思索的且つ哲学的で、登場人物もそれぞれに謎が多く、単純に未来の体験型テーマパークを描いた前作とは、まるで違う壮大な作品になっている。

登場するアンドロイドは一昔前の機械仕掛け感はまるでなく、血を流し、苦しみ。喜怒哀楽さえ人間そのもので"ホスト"と呼ばれ、"ウエストワールド"を訪れる人間は"ゲスト"と呼ばれ、ここに、このテーマパークを管理する人間達が加わると、区別がつかなくなる(そこが物語の進行とも関わってくるのだが…)。

殺されたアンドロイドは回収され修理・リセットされて何度も使われるので、一部消去出来ない記憶が残ったりするが、何度も同じエピソードが繰り返されると、どうしても中だるみするので、TVドラマではなく、2時間半から3時間程度の、一本の映画にまとめて欲しかった。

一筋縄ではいかない面白さはあるが、複雑な設定に更に、このテーマパークの30年間の歴史が加わって、時間軸がシャッフルされたりするので、混沌とした印象になり、何度も見直したくなる、という希有なTVドラマであり、面白い。

なお、5月24日からシーズン2の日本配信も決定している。

『ウエストワールド』日本語オフィシャルサイト

DVD 『ウエストワールド・シーズン1』 鑑賞/雑感

2018年03月27日 00:07

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2016年に制作されたアメリカのTVドラマ・シリーズ、『ウエストワールド・シーズン1』(原題:Westworld first season)が、ようやくDVDがリリースされた。
‥1973年に作家マイケル・クライトンが脚本を書き、初監督した同名のMGM映画をワーナー・ブラザースがTVドラマ化し、日本ではスター・チャンネルが放映した作品。

先ずはオリジナルの73年の「ウエストワールド」だが、なにせ40年以上前の作品なので未見の方も多いと思うが、あえて観ておけとは言わない。作られた時代が違うので今の感覚で鑑賞するとガッカリすると思う。
但し、狂ったロボット役のユル・ブリンナーがアトラクション内で観客の人間を、ひたすら追い詰める描写が当時話題になり、後にジェームズ・キャメロンが「ターミネーター」でシュワルツェネッガーに同様の、自身が壊れても追い詰めていくシーンを応用している。

原作者のマイケル・クライトンは映画「アンドロメダ…」の原作「アンドロメダ病原体」も書いていているが、「アンドロメダ…」の映画が傑作として評価されているのはロバート・ワイズ監督の力量で、クライトンは、どちらかと言うとアイデア勝負の作家で、原作も監督も請け負った作品は他に「未来警察」とかがあるが、監督向きではない。
…後に「ウエストワールド」のテーマパーク・ストーリーを発展させた「ジュラシック・パーク」の原作を出版、これをスピルバークが映画化して、ヒットさせたのはご存じの通り。

旧作の話で長くなってしまったので、『ウエストワールド・シーズン1』については次回にする、ご容赦。

DVD 『プラネタリウム』 鑑賞/雑感

2018年03月23日 00:03

ジョニー・デップの娘リリー=ローズ・デップと、ナタリー・ポートマンが姉妹役で共演し、監督が「美しき棘」のフランス人女性監督レベッカ・ズロトブスキによるミステリー、『プラネタリウム』(原題:Planetarium)。‥日本では昨年9月に劇場公開されている。

1930年代、死者を呼び寄せる降霊術ショーを各地で披露し、話題のアメリカ人の美人スピリチュアリスト姉妹として活躍していたバロウズ姉妹。その二人の才能に魅せられた映画プロデューサーは、世界初の心霊映画を撮影しようと姉妹と契約するが…。

先ずは、心霊現象を扱ったミステリー映画として鑑賞すると、期待を裏切られる作品である事をお断りしておく。なにせ、この監督、フランスの"ソフィア・コッポラ"と呼ばれている女性で、美しく印象的な映像を得意とし、雰囲気重視の作家。
ミステリー色はおろか、降霊術を描きながら、オカルトっぽさも皆無で、二人の姉妹の美しさをひたすら映像にしている印象の作品になっているので、ストーリーの冗長さが際だってしまっている。

実在したスピリチュアリズムの先駆者“フォックス姉妹”がモデルであり、そこにフランスの伝説の映画プロデューサーで、実際にアウシュヴィッツの強制収容所で死亡したベルナール・ナタンを絡ませた架空の物語で、ある意味、姉妹も監督も詐欺的な要素を内包しているのだが、そこら辺りは置いてきぼりで、ひたすら美しく描かれると、だから何?という印象になる。

『プラネタリウム』日本語オフィシャルサイト

DVD 『セブン・シスターズ』 鑑賞/雑感

2018年03月20日 00:06

ジャンルは、よくある人工過多問題を扱った "ディストピアSF"。古くは70年代の「赤ちゃんよ永遠に」や、90年代の「フォートレス」等、人口抑制のため子供を産むことを禁じられた、または制御された未来社会を描く作品、『セブン・シスターズ』(原題:What Happened to Monday?)。

‥本作では、世界規模の人口増加と食糧不足で、遺伝子組み換え作物が増産され、その影響で多生児の出生率が急増、一家族につき子供1人という法律が施行され、二人目以降は地球資源回復まで冷凍保存される、という設定で、その世界で生まれた七つ子の姉妹の物語になる、

それぞれ月曜から日曜と名付けられた姉妹をノオミ・ラパスが、一人七役で熱演、彼女たちを秘密裏に育てる祖父役にウィレム・デフォーがキャスティングされている。
監督は「ヘンゼル&グレーテル」でハリウッドデビューしたノルウェのトニー・ウィルコラ。
姉妹は名前に沿って週に1日だけ外出、7人で1人の共通の人格を演じ、監視の目から逃れ生きてきたが、ある日一人が帰宅せず、全ての設定が狂いはじめる。

まぁ、女優が個人的に好きではないノオミ・ラパスなんで、最初は目新しさないし、突っ込みどころ満載で、なんだかなぁと思って鑑賞していたら、中盤からトンデモ展開に突入。
ノオミ・ラパスお得意のアクションシーンも、過激なベッドシーンもあり、姉妹が次々と殺され、そこそこ退屈しないで見終わる事が出来た。

但し、スト-リーが穴だらけの、B級ディストピアSF、の印象は変わらず。

『セブン・シスターズ』日本語オフィシャルサイト


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