DVD 『キャプテン・マーベル』 鑑賞/雑感

2019年07月18日 08:24

前回「アクアマン」に続けて、同じアメコミの人気作品の映画化となる『キャプテン・マーベル』(原題:Captain Marvel)。

古いアメコミのファンで、しばらくアメコミから離れていて「あれ、キャプテン・マーベルって男じゃなかったっけ?」と思われる御仁がいらっしゃいますが、間違いではありません。…初期は何とフォーセットコミックスなる出版社が世に出したスーパーヒーローであって、後に「スーパーマン」の盗作とDCコミックスから訴えられ廃刊、この版権をDCが買ったのだが、マーベル・コミックスの登録商標にひっかかり「シャザム」に改題。

この後、マーベル・コミックスが「ミズ・マーベル」を発刊、後に「キャプテン・マーベル」に改題した、と言うややこしい経緯がある。

舞台は90年代、アベンジャーズ結成以前の物語で、主役は「ルーム」でアカデミー主演女優賞を受賞したブリー・ラーソン、その他にサミュエル・L・ジャクソン、ジュード・ロウ等が出演。サミュエル・L・ジャクソンはニック・フューリー役だが隻眼になる前の若きで登場するので面白い。

実はキャスティング中で一番興味深いのが、原作のコミックにも出てくる猫のグースで、これが可愛いいんだが、こいつの実態は‥フラーケンなる〇〇〇〇〇で、後半、その正体を現す場面が笑える。

もう一人キャスティング中で気になったのは主人公の同僚パイロット役の女性で、あぁ、この黒人女性が次回の新007役になるとか言われているラシャーナ・リンチかと判ったんだが、その新007役が事実なら、今頃イアン・フレミングは草葉の陰で泣いている事だろう。

『キャプテン・マーベル』日本語オフィシャルサイト

DVD 『アクアマン』 鑑賞/雑感

2019年07月15日 07:58

コミックスでの初出は1941年と結構古いのだが、DCコミックスの中ではスーパーマンやバットマンほど知れ渡っていないヒーローで、CG技術の進化・発展でようやく実写化が可能になって実現した作品『アクアマン』(原題:Aquaman)。
まぁ、監督がジェームズ・ワンと知って出來に不安ありで、完全に期待を排除して鑑賞した。

主役のアクアマンを演じるのはジェイソン・モモア。…かってアーノルド・シュワルツェネッガーが「コナン・ザ・グレート」及びその続編「キング・オブ・デストロイヤー」で、ロバート・E・ハワードの小説"コナン"シリーズで演じ、その後「ターミネーター」で人気になり、多忙を極め、シュワルツェネッガーの代わりに三作目の「コナン・ザ・バーバリアン」でコナン役をあてがわれたハワイ生まれの役者である。

初期はポスト・シュワルツェネッガーとしてしか見られていなかったモモアだが、ようやく本作で当たり役に出会った感あり。
共演にアンバー・ハード、ウィレム・デフォー、ニコール・キッドマン等が出ているので、やはり観てみるかと、鑑賞した次第の作品。

やはりストーリー運びはジェームズ・ワンで、荒さが目立つ、海底都市の映像は結構見せてくれる仕上がりだが、ジェームズ・キャメロンの「アバター」の劣化コピーの感あり。
『アクアマン』日本語オフィシャルサイト

日本公開予定作品『ポラロイド』『マーウェン』『ブレス あの波の向こうへ』

2019年07月11日 08:22

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『ポラロイド』(原題:Polaroid)  7月19日(金) ヒューマントラストシネマ有楽町他。
2015年にスペインのトレモリノスファンタスティック映画祭で「最優秀ショートホラーフィルム賞」を受賞したノルウェー出身のラース・クレヴバーグ監督が自ら長編化した作品で、この作品の後に同監督はリブート版「チャイルド・プレイ」の監督にも抜擢された。元祖インスタントカメラとして1972年にポラロイド社が発表したSX-70が、アンティークショップでカメラ好きの女子高生の手に渡ることから始まるホラー。
『ポラロイド』日本語オフィシャルサイト

『マーウェン』(原題:Welcome To Marwen)  7月19日(金)TOHOシネマズ シャンテ他
2016年にブラッド・ピット、マリオン・コティヤール共演の「マリアンヌ」を撮ったロバート・ゼメキスが、その2年後に撮った実話ベースのヒューマン・ドラマ。
暴行を受けて瀕死の重傷を負い、9日間の昏睡状態に陥った主人公が、回復後、後遺症に苦しみ、セラピー代わりにフィギュアの撮影を始める。自宅に作った空想の世界で、自分を襲った男たちを模した人形を使って"マーウェン"を作り上げるが…。
『マーウェン』日本語オフィシャルサイト

『ブレス あの波の向こうへ』(原題:Breath)  7月27日(土)新宿シネマカリテ他。
「ブレス: 呼吸」の邦題で日本語訳も発売されているティム ウィントンの自伝的小説の映画化作品、監督はこれが初となる俳優のサイモン・ベイカー。
オーストラリア西南部の海辺の街で暮らす主人公が、友人の影響を受けながら毎日を過ごしていた。そんな彼らは一人の男と出会い、サーフィンを教えてもらうようになり、謎めいた存在感を持つ彼の妻からも刺激を受け…、少年たちの痛切な青春の日々を描く物語。◎『ブレス あの波の向こうへ』日本語オフィシャルサイト

Artist Pickup Frank Oz フランク・オズ

2019年07月08日 08:24

前回、特殊メイクアーティストとしてリック・ベイカーを取り上げたが、もう一人、どうしても書いておきたいアーティストがいる。
パペット造形士であり、映画監督・プロデューサー・俳優・声優でもあるフランク・オズ(Frank Oz)である。…1944年産まれで現在75歳、「スター・ウォーズ」のヨーダのパペット操作を担当し、その声もあてている事で知られている

80年代にジム・ヘンソン監督と共同で「セサミストリート」や「ダーククリスタル」でアニマトロニクスによるパペット操作に参加し、その仕事で名が知られる事になる。
なお、「ダーククリスタル」はNetflixで新たに「ダーククリスタル: エイジ・オブ・レジスタンス」が制作されているが、フランク・オズは参加していない。

オズの監督作で当方の一押しは「リトルショップ・オブ・ホラーズ」だが、これは過去に取り上げているので良ければ参照あれ、「リトルショップ・オブ・ホラーズ」86年F・オズ版

パペットを動かせたら一級だが、映画監督としては「ステップフォード・ワイフ」等、ちと変わった映画を撮っていて、お勧め出来るほどではないのが残念だが、上記の「リトルショップ・オブ・ホラーズ」以外では。2001年にロバート・デ・ニーロ、エドワード・ノートン、マーロン・ブランド等をキャスティングして撮った「スコア」が次のお勧めで、なんとこれはフランク・オズにしては珍しいクライム・サスペンスである。

いわゆる泥棒モノのサスペンスとして良く出来ていて楽しめる、 ジュールス・ダッシンの名作「トプカピ」と双璧をなす面白さでお勧めです。

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Artist Pickup Rick Baker リック・ベイカー

2019年07月04日 08:21

前回のピックアップが、アメコミ・アニメ・イラスト関係のアーティストからは離れて、美術の領域からチョイスしたが、今回は映画関係から、特殊メイクアーティストのチョイスとなる、リック・ベイカー(Rick Baker)。
…日本人特殊メイクアップ・アーティストとして、「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」でアカデミー賞を受賞した辻一弘が渡米後、所属した工房がリック・ベイカーのスタジオだった。

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1950年産まれ現在68歳、メイクアップアーティストであるディック・スミスに弟子入りし、「エクソシスト」等に参加している。
1982年に新設されたアカデミーメイクアップ賞を「狼男アメリカン」で受賞。以来、「スター・ウォーズ」「メン・イン・ブラック」「スリラー」「ヘルボーイ」とメイクアップに参加した作品は多岐にわたる。





Monsters and Makeup Effects with Rick Baker。    ◎Rick Baker Twitter

日本公開予定作品『ゴールデン・リバー』『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』『さらば愛しきアウトロー』

2019年07月01日 08:20

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『ゴールデン・リバー』(原題:The Sisters Brothers)  7月5日TOHOシネマズシャンテ他。
フランスの監督ジャック・オーディアールによる英語作品で、出演がジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックス、ジェイク・ギレンホール、リズ・アーメッドという豪華キャストによる西部劇サスペンス。
各映画祭での受賞歴も多いが、原作もベストミステリーでの選出も数多いパトリック・デウィット/の「シスターズ・ブラザーズ」で、創元推理文庫から邦訳が発売されている。◎『ゴールデン・リバー』日本語オフィシャルサイト

『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』(原題:Iron Sky The Coming Race)  7月12日(金)TOHOシネマズ日比谷他。
クラウドファンディングで資金を集め製作されたSF映画「アイアン・スカイ」の7年ぶりの続編。前作から30年後、核戦争によって地球は荒廃、人類はナチスが建設した月面基地で生き延びていたが、エネルギーが枯渇してしまう。
地球の深部の空洞世界に新たなエネルギー資源があることを知った面々が、その探索に旅立つが…。
『アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲』日本語オフィシャルサイト

『さらば愛しきアウトロー』(原題:The Old Man & the Gun)  7月12日(金) TOHOシネマズ シャンテ他。
ロバート・レッドフォードが俳優引退作と公言している最後の主演作で、1980年代、アメリカ各地で銀行強盗を働き、逮捕と脱獄を繰り返した実在の人物フォレスト・タッカーを描いた作品。
共演はケイシー・アフレック、シシー・スペイセク、トム・ウェイツ、ダニー・グローバー等、監督は「A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー」のデビッド・ロウリー。
『さらば愛しきアウトロー』日本語オフィシャルサイト

DVD 『運び屋』 鑑賞/雑感

2019年06月27日 11:37

クリント・イーストウッド、現在89歳。…第二次世界大戦の退役軍人である87歳の老人が"麻薬運び屋"をやっていたと言う実話記事に基づいて、記事の作者と同年代の彼が監督、主演で撮った作品『運び屋』(原題:The Mule)。

彼の監督作品としては、前作『15時17分、パリ行き』からわずか1年だが、主演も務めた作品は「グラン・トリノ」以来10年ぶり。
彼の他にブラッドリー・クーパー、ローレンス・フィッシュバーン、アンディ・ガルシアというそうそうたるメンバーがキャスティングされ、さらに娘役を演じているのが実の娘アリソン・イーストウッドである。

映画は、この老人を麻薬の運び屋として断罪する事も、年老いたヒーローとして描く事もしない、ただ淡々と、家族との関係、現在の状況をスケッチをするように描いていく。
犯罪映画ではあるが、ロードムービーっぽい作りで悪くない。

実は物語は、現在のアメリカが抱える問題をいくつも内包しているのだが、ぞれらを表だって取り上げず、ひたすら走る車と、カーステレオの音楽に載せて軽快に描いてみせる。

それにしても、老けたイーストウッドが渋くありながら、おいおい、絶倫かよ、という面もみせ、さすが日本の同年代の老人連中とは違うと、思ってしまった。
ここら辺りを飄々とした印象で演じていながら、ラストに人生の幕引きをきっちり見せてくれるあたり、お勧めの作品。

『運び屋』日本語オフィシャルサイト

DVD 『アルファ 帰還りし者たち』 鑑賞/雑感

2019年06月24日 08:20

昨年アメリカで公開された作品だが、日本では劇場未公開、今年6月にBlu-ray & DVDがリリースされ、デジタル配信もされている作品、『アルファ 帰還りし者たち』(原題:Alpha)。

監督はデンゼル・ワシントン主演の「ザ・ウォーカー」を監督したアルバート・ヒューズ。「X-MEN:アポカリプス」や「モールス」等に出ていたオーストラリア人俳優コディ・スミット=マクフィーが主人公の青年を演じ、原題の"アルファ"は主人公の青年が名付ける狼の名で、群れを率いるボスの名であるが、ここでは人間に飼われて暮らす"最初"の犬としての意味もある。

一部CGも使われているが、青年よりも主役と思える演技を見せる狼アルファは、実在のジャーマンシェパードと狼の交配で生まれたウルフドッグがキャスティングされている。

舞台は2万年前のヨーロッパ、ある部族の水牛狩りで崖から落ちて死んだとされた青年が、息を吹き返すも、狼の群れに襲われ、樹上に逃げ、一晩過ごすと群れは去り、傷付いた一匹の狼が倒れていた。

ここから、映画は、部落へ帰ろうとする青年と狼のコミュニケーションをひたすら描いてみせるのだが、これが犬好きには堪りません。
ストーリー自体は意外な展開もなく、予想の範囲内で物語が進展するのだが、そこを補っているのが撮影の美しさで、凍った湖に落ちて出口を探す青年と、それを助けようとする狼の映像は、ファンタスティックに撮られていて、忘れ難い印象を残す。

狼や狼犬が好きなら、絶対観るべき佳作です。

『アルファ 帰還りし者たち』日本語オフィシャルサイト

Artist Pickup.Roberto Ferri ロベルト・フェッリ

2019年06月20日 08:21

今回のピックアップは趣向を変えて、いつものアメコミ・アニメ・イラスト関係のアーティストからは離れて、美術の領域からチョイスする。
ロベルト・フェッリ(Roberto Ferri)、既にご存じの方も多いと思う画家で、一度取り上げておきたかった。

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作品を見るとルネサンス後期の作家だと思いがちだが、イタリア生まれで現在40歳代前半の作家である。カラヴァッジョの影響を受けている現代のバロック画家として注目を集めている。
日本でもベストセラーとなったユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」上下巻の表紙に使われていたのでご覧になった方も多いと思う。

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凄いを通り越して、凄まじいばかりのエロスを内包して描かれた人間の肉体と、人間ならざる者の絡みは、圧倒されて言葉を失う。
…今年後半は日本の主要都市でカラヴァッジョ展が開催されるが、この人の展覧会が日本で公開されたら、何を差し置いても馳せ参じるんだがなぁ。

Roberto Ferri - Galleria quadri e dipinti
日本美学研究所"『ロベルト・フェッリの牢獄』 最後の歪んだ真珠"
Pinterest "roberto ferri paintings"

日本公開予定作品『ハッピー・デス・デイ』『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』『ニューヨーク 最高の訳あり物件』

2019年06月17日 08:22

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『ハッピー・デス・デイ』(原題:Happy Death Day)  6月28日(金)TOHOシネマズ日比谷他。
主演ジェシカ・ロース、監督クリストファー・ランドン、製作ジェイソン・ブラムによる新感覚ホラー。
誕生日に殺された主人公が目を覚ますと再びその日の朝に戻り、自分が殺される誕生日を何度も繰り返すことになる女子大生の姿を描くタイムループホラー。
なお、7月12日(金)に同じスタッフ、キャストでの「ハッピー・デス・デイ 2U」なる続編が早くも公開される予定。
『ハッピー・デス・デイ』日本語オフィシャルサイト

『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』(原題:Spider-Man: Far From Home)  6月28日(金)新宿バルト9他。
三度目の新たな"スパイダーマン"映画として、昨年公開された「スパイダーマン ホームカミング」の続編。舞台は「アベンジャーズ エンドゲーム」後の世界、夏休みに学校の友人たちとヨーロッパ旅行に出かけたピーターの前に、元「S.H.I.E.L.D.」長官のニック・フューリーが現れる。
監督は、前作に続いてジョン・ワッツ、主演はトム・ホランド、共演にサミュエル・L・ジャクソン、ジェイク・ギレンホール。
『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』日本語オフィシャルサイト

『ニューヨーク 最高の訳あり物件』(原題:Forget About Nick)  6月29日(土)シネスイッチ銀座他。
「ハンナ・アーレント」を撮ったドイツを代表する女流映像作家マルガレーテ・フォン・トロッタ監督が、初のコメディに挑戦した作品。
ニューヨーク、マンハッタンの超高級アパートメントで同じ夫に捨てられた元の妻二人が訳ありの共同生活を始める事になるが…。
2017年の第30回東京国際映画祭コンペティション部門で上映された作品でその時のタイトルは「さようなら、ニック」。
『ニューヨーク 最高の訳あり物件』日本語オフィシャルサイト


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